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トレール注文のメリット・デメリット

トレール注文は、注文という名前が付いていますがエントリーではなく利益確定の際に使われます。

ずっとチャートに張り付いていられればそれが一番良いのですが、用事があったりしてパソコンの前から離れなければいけない場合等、指し値で利確をしなければいけないシーンが出てきます。
そんなときは通常、指し値・逆指し値で決済値を指定しておき、その値で利益を確定します。

しかし、利確決済の段階でチャートの様子からもっと値段が上がりそうだと思うこともありますよね。
そんな時に使えるのがトレール注文です。

トレール注文は指定した値で損切り値を切り上げる注文方法です。
たとえば、レートが10PIPS上がったら損切りも10PIPS上がるといった設定が可能です。
これなら値の設定次第で、レートが上がり続ける限り損切りは延長されますので、レートが落ち着いて下がり始めた、天井・底付近での決済ができます。

ただ、トレール注文も万能ではありません。
トレーダーが修正しない限り、機械的に一定の値で損切りを切り上げるだけなので、一瞬レートが下がってその後順調に上がり続ける、いわゆるダマシ・ノイズには対応できません。
そのため、設定値が小さすぎるとすぐに損切りの切り上げが終わってしまいます。
かといって値が大きすぎるとせっかく出ていた利益がなくなっても損切りが行われず、ひどい時にはマイナス決済になってしまいます。

やはり決済は裁量で行うのがベスト。
時間が取れるときはチャートに張り付き、自分でやるのが望ましいです。
トレールは1回でも損切りの切り上げが行われればラッキー、程度に考え、あまり大きい値を設定しないようにするのが無難な使い方といえそうです。

ちなみに、トレール注文ができるかどうかは、FX業者に依存します。
スプレッドやサーバの強さに比べると優先度は低いですが、できればトレール注文に対応した口座を使うようにしたいものです。

ちなみにあまり知られていないことですが、メタトレーダー(MT)でもトレール注文を入れることはできます。
ただ、この場合はサーバにデータを送らないのでポジションを保有している間は常にパソコンをつけておく必要があります。